
ピルの副作用はある?太るって本当?

- 1.ピルとは
- 2.ピルの副作用
- 3.ピルを飲むと太るの?
- 4.まとめ
ピルとは
そもそも「ピル」とは一体どんなものなのでしょうか?


「ピル」とはエストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンを配合したお薬で「経口避妊薬」とも呼ばれています。ピルには大きく分けて「低用量ピル」「超低用量ピル」「中用量ピル」「アフターピル」の4つの分類があります。

ピルの副作用
副作用はあるのでしょうか?


ピルによる副作用としては、飲み初めに気持ち悪さや不正出血、胸が張ったりする方が多いです。ただし、それは深刻な副作用ではなく、大体1ヶ月以内でおさまることが多いです。ピルに含まれるプロゲステロンは普段は排卵後、つまり生理前に出るホルモンなのですが、それがピルを飲み始めることで急に体内に入ってくるので不調が起こる、というメカニズムです。
深刻な副作用はないのでしょうか?


深刻な副作用も確率は低いですが起こる可能性があります。代表的なのは「血栓症」ですね。血液が血管の中で固まってしまう病気です。血栓は身体中どこにでもできる可能性があり、血が詰まっているわけですからとにかくとても痛いです。頭がすごく痛いとか、歩けないぐらい足が痛いといった場合はお医者さんに相談するようにしましょう。血液検査をすることで血栓症を発症しているか調べることができます。

どの種類のピルでも副作用は起こるのでしょうか?


どの種類のピルでも副作用が起こる可能性はありますが、「超低用量ピル」「低用量ピル」「中用量ピル」の順に女性ホルモンの配合量が多いので、その分副作用のリスクは高まっていきます。
ピルを飲むと太るの?
そうなんですね。ちなみに「ピルを飲むと太る」という噂を耳にしたことがあるのですが本当でしょうか?


ピルには太らせる作用はありません。ただしピルに含まれるプロゲステロンという女性ホルモンには、むくみや食欲増進を促す作用があります。飲み初めはこの作用が出る場合がありますが、しだいに体が慣れてくるとこの作用は落ち着きます。
なるほど、配合されている女性ホルモンのはたらきで、一時的に生理前のような症状が出ることがあるのですね。ピルはどのくらいの服用期間で効果が出るのでしょうか?


解決したい症状にもよりますが、大体1〜3ヶ月ぐらいで症状が安定してくる場合が多いです。
そうなんですね!藤東先生、教えていただきありがとうございました。

まとめ
この記事では、藤東先生に「ピルの副作用」やなぜ「ピルを飲むと太る」と言われるのかについてお話いただきました。 ポイントをまとめると下記の通りです。
- 「ピル」は経口避妊薬とも呼ばれる女性ホルモンを配合したお薬。
- ピルの副作用としては、気持ち悪さや不正出血、胸が張ったりする方が多い。
- 血液が血管の中で固まってしまう「血栓症」が起こるリスクもあるが確率は非常に低い。
- ピルには太らせる作用はない。
- ピルに含まれる女性ホルモンが 、むくみや食欲増進を促す作用があり、飲み始めのころはこの症状が出やすいことから「ピルを飲むと太る」と言われている可能性がある。
- ピルの飲み始めに起こる副作用は、大体1ヶ月以内で副作用はおさまる場合が多い。
ピルの飲み始めには、むくみが起こったり食欲が増えたり、気持ち悪さなどの副作用がある場合があります。しかし、それも一時的な症状で1〜3ヶ月で体が慣れてくれば、生理不順やPMS改善などの効果が見込めます。お医者さんの指示に従って正しく服用しましょう。
藤東クリニック 理事長・院長
1993年4月 東京医科大学病院 産科婦人科学教室 研修医
1994年5月 中野総合病院 産婦人科 医員
1995年6月 戸田中央産院 産婦人科 医員
1995年11月 東京医科大学 産科婦人科学教室 研究員
1997年4月 東京医科大学産科婦人科学教室 助手
1999年3月 東京医科大学麻酔科学教室
1999年7月 東京医科大学八王子医療センタ- 産科婦人科医長
2002年4月 東京医科大学産科婦人科学教室 助手
2002年5月 米国カンザス大学医学部 細胞生物学教室へ留学
2004年4月 東京医科大学産科婦人科学教室 講師
2004年11月 東京医科大学病院産科婦人科学教室 医局長
2008年6月 県立広島病院 婦人科部長
2010年6月 産科・婦人科 藤東クリニック 院長
2015年11月 医療法人双藤会 理事長











