生理前にニキビや肌荒れが起こるのはなぜ?
生理前の「ニキビ・肌荒れ」の原因
生理前にニキビや肌荒れが起こるのはなぜでしょうか?
生理前のニキビや肌荒れはプロゲステロンというホルモンが原因です。
プロゲステロンには、男性ホルモンに似た作用があり、皮脂分泌を盛んにしてしまう作用や、毛穴の角質を厚くしてしまう作用があります。
毛穴が詰まりやすくなってしまい、毛穴の中でアクネ菌という皮膚の常在菌が増殖し、炎症を起こすことでニキビができてしまうのです。お肌にあったスキンケア、外用薬などで改善ができます。
生理前の「ニキビ・肌荒れ」の対策
ニキビや肌荒れが起こらないようにするために、どんなことに気をつけるべきでしょうか?
まず、食べ物に関しては、たんぱく質、ビタミン類を中心に、バランス良く取りましょう。また、食物繊維なども取り、便秘の予防もした方が良いですね。脂肪分や糖質の取りすぎは避けましょう。
あとは、洗顔を正しくしていただくことと、保湿もしっかりすることが大切ですね。
洗顔で気をつけることはありますか?
洗顔は、1日2回、ゴシゴシこすったりせず、優しく洗いましょう。月経前のニキビは、オイリー肌の方だけにできる訳ではありません。
特に、もともと乾燥肌の方などは、肌のバリア機能が低下していることが多く、小さな変化でもニキビや肌荒れが起こりやすいです。また、肌が乾燥していると、それを補うために皮脂が分泌されるという悪循環がおこりますので、しっかり保湿してあげることが大切です。また、ビタミンAを含んだスキンケアが有効とも言われています。
過剰な紫外線を避けることも大切です。
生理前のストレスは、肌に影響を与えますか?
精神的なストレスは、お肌の代謝のために必要な、質の良い睡眠を防げる原因になります。
また、ストレスは、皮脂分泌を過剰にしてしまいますし、生活が不規則になる原因にもなってしまいます。月経前の時期は、ゆっくり気分転換をしながら過ごしましょう。
喫煙も控える方がオススメです。
低用量ピルの服用も効果的
ニキビや肌荒れが酷い場合や、毎回起こる場合はどうしたら良いでしょうか?
ニキビでお悩みの方には、食事、お肌にあったスキンケア、生活習慣に気を付け、必要な場合は外用薬などで治療ができますが、それでも、なかなか改善しない方もいらっしゃいます。
そのような方には、男性ホ ルモン作用を抑えるための低用量ピルなどが手助けになることが多いですよ。
酷い場合は、ピルで肌質の改善が期待できるんですね!
はい。当院でも、スキンケア商品のご紹介や、ピル、漢方の処方などでお役に立てると思います。
生理前のお肌調子でお悩みの方は、ぜひご相談くださいね。
そうなんですね!
篠倉先生教えていただきありがとうございました!
まとめ
この記事では、篠倉先生に「生理前のニキビ・肌荒れ」についてお話いただきました。 ポイントをまとめると下記の通りです。
- 生理前の「ニキビ・肌荒れ」はプロゲステロンというホルモンの作用によるもの。
- プロゲステロンには、皮脂分泌を盛んにする作用や毛穴の角質を厚くする作用があり、毛穴がつまりやすくなることからニキビができやすくなる。
- 精神的なストレスや喫煙もニキビや肌荒れの原因になり得る。
- たんぱく質、ビタミン類、食物繊維などを摂取すること、脂肪や糖質を撮りすぎないようにすることなどでニキビや肌荒れを防止できる。
- 婦人科での治療法としては、低用量ピル、漢方の処方などがある。
ニキビで悩んでいる場合、食事、お肌にあったスキンケア、生活習慣に気を付けることで症状を予防できます。低用量ピルや漢方でも症状が緩和が期待できるので、気になる場合には婦人科に相談するようにしましょう。