生理中の貧血やめまいはなぜ起こる?原因と対策
生理中の「貧血・めまい」の原因
生理中の貧血やめまいはどうして起こるのでしょうか?
そもそも「貧血」とは、血液を身体に運ぶ赤血球の量が足りない状態のことです。身体に酸素が行き渡らず、身体に様々な不調があらわれます。
一方で「脳貧血」というものもあります。脳貧血は、血液が貧血ではないにもかかわらず、血液が脳にいかなくて、気分が悪くなる、意識が不鮮明になる、めまいが起こるなどの不調があらわれることです。正確には脳虚血とも言われています。
「貧血」と「脳貧血」の2種類があるのですね
はい。
生理前は循環血液量(身体の中を回っている血液の量のこと)が多くなり、身体のいろいろな結合組織に水が溜まっている状態になります。
そして、生理になると黄体ホルモンの影響がなくなるため、いっきにその水が抜けて、循環血液量も少なくなり、脳に行く酸素の量も比較的少なくなるため、めまいや気持ち悪くなるといった症状が起こりやすくなります。
なので生理中の貧血やめまいの場合は「脳貧血」の可能性があります。
生理中の「貧血・めまい」の対策
だから生理がはじまるとめまいや立ちくらみといった症状が起こりやすくなるのですね!どんな対策をしたら良いのでしょうか?
例えば、急に立ち上がらないなど、脳に行き渡る血液が減らないようなおだやかな行動を心がけたほうがいいと思います。脳貧血の場合は、自律神経を整えることです。普段から規則正しい生活を心がけて、朝日を浴び、しっかり早寝早起するような健康的な生活習慣に改善しましょう。
何か取り入れた方が良い食べ物はありますか?
「脳貧血」は「貧血」ではないので関係ありません。
一方で、元々貧血の人は普段から貧血にならないような食事を心がけた方が良いと思います。
貧血の仕組みと対策
元々「貧血」の人とはどんな人が当てはまるのでしょうか?
女性の血色素量(赤血球の濃さ)の基準値は11.5~16g/dlと言われており、12g/dl以下のような状況を「貧血」とみなされます。この赤血球に含まれる「ヘモグロビン」という成分が身体全体に酸素を行き渡らせる大切な役割を担っています。
なぜ貧血になってしまうのでしょうか?
摂取する「鉄」の量が少ないこと、あるいは失う血液の量が多いことが貧血の原因になります。女性の場合、生理の量が多いため貧血になることや、胃潰瘍によって出血量が多く貧血になることもあります。
生理の量が多くて、貧血になってしまう場合は低用量ピルを勧めています。これによって生理中の血液の出る量を減らすことができるので、生理の量で悩んでいる方は一度相談されると良いと思います。
生理の量が多いときは特に貧血に注意した方が良いのですね。塚越先生、ありがとうございました。
まとめ
この記事では、塚越先生に「生理中の貧血・めまい」についてお話いただきました。 ポイントをまとめると下記の通りです。
- 貧血には通常の「貧血」と「脳貧血」の2種類がある。
- 生理中の貧血やめまいの場合は「脳貧血」の可能性が高い。
- 生理中になるとホルモンの影響で生理前に体内に溜めていた水分が抜けて循環血液も減り、脳へ酸素が十分に行き届かなくなることで貧血やめまいが起こる。
- 生理中に貧血やめま いを感じたら、なるべく安静に、リラックスして規則正しく過ごすことが大切。
- 通常の貧血は、摂取する鉄の量が少ないこと、あるいは失う血液が多いことが原因。
- 経血量が多くて貧血になってしまう場合には「低用量ピル」の服用が治療法になる。
生理中に貧血やめまいを感じる人が多く、その原因は鉄分不足やホルモンバランスの乱れによるものです。生理中にめまいを感じた場合は安静にして過ごし、症状が重い場合には医師に相談するようにしましょう。
鉄分ヨーグルトドリンクの定番といえばこちら!1日分の鉄分を1本で手軽に摂取できるドリンクです。さわやかなプルーン味のヨーグルトで、おいしく鉄分補給ができますよ。朝ごはんやおやつにもぴったりなので、毎日の習慣として取り入れてみてはいかがでしょうか?
スーパーなどの店頭でも見かける鉄分ドリンク。ネットで買うと少しお得に購入できますよ。マンゴーやオレンジなどおいしいフルーツ味のジュースを飲んでいる感覚で鉄分を補給できるのがうれしいですね。忙しくて栄養バランスのよい食事の時間が取れない方にも手軽に栄養が摂れるのでおすすめです。
製薬会社が作った葉酸サプリとして有名な「エレビット」。葉酸やビタミンB群のほかにも鉄分やカルシウムなど、健康のために必要な栄養素が豊富に含まれています。