生理前や生理中に頭痛になるのはなぜ?
生理前や生理中の頭痛の原因
生理前や生理中に頭痛になるのはどうしてですか?
月経前に頭痛が生じる原因は黄体ホルモン(プロゲステロン)が原因といわれています。
どちらかというとしっかりホルモンがでている証拠なので、卵巣機能が正常である人のほうが症状が起こりやすいです。
ホルモンのせいなんですね
はい。月経前の頭痛はPMS(月経前症候群)のひとつで、月経後4日以内には消失するといわれています。
生理中の頭痛もやはり生理と関係があるのでしょうか?
月経中に起こる頭痛に関しては、黄体ホルモン(プロゲステロン)が低下してそれに伴って子宮内膜から産生されるプロスタグランジンという物質が全身に作用して腹痛や頭痛を引き起こすといわれています。なので、月経中の頭痛は生理と関係していることが多いと考えられます。
ただ、月経が終わっても頭痛が続く場合は、何らかの病気が隠れている可能性が考えられますので脳神経外科や頭痛外来などでの検査をおすすめします。
生理前や生理中の頭痛の対処法・治療法
頭痛になったら、どうやって解消したら良いのでしょうか?
月経前の頭痛についてはまず規則正しい生活や睡眠などの生活習慣の改善が必要です。
特に、肩こりから頭痛が来る人が多いので、お風呂にしっかり入って身体を温めたり、適度な 運動をすると良いです。
それでも良くならない場合はどうしたらいいですか?
それでもよくならない場合 は頭痛薬の内服をおすすめします。市販の鎮痛剤でも大丈夫ですが、あまり頭痛薬を大量に使っていると、その頭痛薬が引き起こす頭痛もあるので、用法用量を守って使ってください。
あとは月経に関連する頭痛であれば低用量ピルなどの選択肢もあります。あまり我慢せず、自分にあったものを選ぶと良いと思います。
そうなんですね!
小野寺先生、ありがとうございました!
まとめ
この記事では、小野寺先生に「生理前や生理中に頭痛」についてお話いただきました。 ポイントをまとめると下記の通りです。
- 生理前は黄体ホルモンが増えることによって、頭痛が起こりやすい。
- 生理前の頭痛はPMS(月経前症候群)のひとつで、生理後4日以内には消失する。
- 生理中の頭痛は、子宮内膜から産生されるプロスタグランジンという物質が全身に作用することが原因。
- 生理が終わっても頭痛が続く場合は、ほかの病気が潜んでいる可能性もあるため、脳神経外科や頭痛外来などを受診する。
- 生理前の頭痛は頭痛薬の内服や生活習慣の改善、身体を温めることで対策できる。
- 生理中の頭痛は低用量ピルでの治療も可能。
生理前から生理中はホルモンの働きで「頭痛」が起こりやすい時期です。まずは規則正しい生活や身体を冷やさないように心がけ、痛みが続く場合や重い場合には、頭痛外来や婦人科に相談するようにしましょう。
女性医療クリニックLUNA横浜元町 副院長
日本産科婦人科学会認定専門医
2014年 久留米大学医学部卒業
2016年 東京都立大塚病院
2019年12月 女性医療クリニックLUNA横浜元町で婦人科外来を開始