慣れると快適?「月経カップ」を使ってみました!
月経カップとは?
「月経カップ(生理カップ)」は、膣内に入れて経血を溜めるシリコン性のカップのこと。煮沸消 毒することで何度でも繰り返し使用できます。ナプキンやタンポンに代わる第三の生理用品とも言われ、近ごろ注目されている生理グッズです。
「月経カップ」に挑戦してみました!
筆者はタンポンの使用経験は数回あるものの、月経カップの使用ははじめて。サイズもタンポンよりも幅があって大きいので、使用する前は自分で膣内に入れるのがなんとなく怖く感じていました。特に最初はうまく入れられず、お風呂場で15分ほど格闘しました。しかし、使用してみるととっても快適!経血が外に出る前に体内で溜めてくれるので、生理のときの経血が流れ出てくるときの不快感や、ムレが解消され、生理期間でないかのように過ごせました。タンポンの装着時には、ひもがぶら下がっている感じが気持ち悪かったのですが、月経カップではそれがなかったのもよかったです。
今回購入したのは?
今回使用したのは、3000円程度の月経カップ。Sサイズのもので、大きさは高さ6.2cm、直径4.3cmのサイズでした。いろいろな価格帯のものが発売されていますが、まずはおためしで価格がお手軽なものを選んでみました。
月経カップは煮沸消毒することで繰り返し使用できますが、カップ消毒に調理用鍋を使うのは気が引けたため、シリコン性の折りたためる消毒用カップも同時に購入しました。レンジで加熱するだけで月経カップの消毒ができる便利グッズです。
「月経カップ」のメリット・デメリット
・何度も使用できてエコ
・いくら動いても体外に経血が出てこない!
・経血が外気に触れないのでニオイがしにくい
・生理中のいや〜な蒸れから開放される
・カップの種類や経血の量によっては長時間つけっぱなしにできる
・出し入れの際に手が汚れる
・消毒する手間がかかる
・爪が長いと着脱しにくい
・手が汚れるので外出時は出し入れしずらい
・出すとき の感覚は気持ち悪く感じる方もいるかも
「月経カップ」の使用方法
初めて使用する際は入れ方が分からず苦戦すると思います。最初はお風呂場で時間に余裕を持ってチャレンジすることをおすすめします。慣れたらトイレでもすぐに装着できるようになりますよ。
① 使用前の準備
生理期間が始まり最初に使用する際は煮沸消毒で殺菌をしておきましょう。また、装着前にはきれいに手を洗いましょう。
② 月経カップを折りたたむ
月経カップを折りたたんで膣内に挿入します。カップの折り方にはいろいろな種類があります。自分に合った入れやすい折り方を見つけましょう。迷ったら中で開きやすい折り方と言われる「C折り」で挑戦してみるのがおすすめです。
③ 膣内に挿入する
ゆっくりと膣内に挿入します。折りたたんだカップ部分が膣内で開くように、奥まで入れましょう。カップ部分が開いた感じがしたら装着完了です。
① 手を洗う
取り出す際にはデリケートゾーンに手が触れます。事前に手を洗っておきましょう。
② トイレットペーパーを近くに用意しておく
カップを取り出した後に手やカップを拭けるように、あらかじめトイレットペーパーをちぎってそばに用意しておきます。
③ 月経カップを取り出す
排便時のようにグッといきむと ステム部分が外に出てきます。そのまま指を添わせてカップの部分をつかみ、ゆっくりと下に引き出します。
※ ステムは強く引っ張りすぎるとちぎれる可能性があるので、カップ部分をつかんで取り外すようにしましょう。
④ 経血を捨てる
カップ内に溜まった経血を便器に捨てます。
⑤ 月経カップをトイレットペーパーで拭き、もう一度膣内に挿入する
用意しておいたトイレットペーパーで手やカップを拭きます。再度カップをつける際には、そのまま装着しましょう。
腟には自浄作用があるので、取り出すたびに煮沸消毒はしなくても大丈夫。ただし、1日に1回は水やせっけんできれいに洗っておき、最低でも生理期間ごとに使い初めに1回、使い終わりに1回の計2回は煮沸消毒するようにしましょう。衛生管理を怠るとトキシックショック症候群(TSS)の発症リスクが高まると言われているので注意が必要です
「月経カップ」の選び方
筆者が実際に使用して感じた「月経カップ」を選ぶ際のポイントをまとめてみました。筆者はとりあえず日中の在宅時に使用したかったので、硬さは中間のもの、Mサイズ、ボールタイプのステムのものを選びましたが問題なく使用できました。
月経カップにはさまざまな硬さのものがあります。硬いものの方が弾力が強く、やわらかいものは弾力が弱くなっています。やわらかいものは折り畳みやすく挿入した後も異物感が少ない反面、弾力が弱いので膣内で開きにくく、よく動く方だとモレやすいのがデメリット。反対に硬いものは、やわらかいものに比べると多少異物感はありますが、弾力があるので膣内で開きやすく、スポーツをするなどよく動く方におすすめです。
月経カップにはS・M・Lのサイズが用意されていることがあります。小さいものほど異物感が少なく、経血の容量が少なめで使用時間も短くなります。大きいものは8時間〜12 時間つけることができるものもある(経血量・メーカー規定による)ので、経血量が多い方や夜に使用したい方は大きいものを選ぶとよいでしょう。ご自身の経血量や、使用シーンに合わせて大きさを選んでみましょう。
月経カップの取手の部分を ”ステム” と呼びます。リングタイプのものや、棒状のもの、ボールタイプのものなどさまざまな種類のものが販売されています。ステムが小さいほど異物感は少ないです。ただし、取り出す際にステムを強く引っ張るとちぎれる可能性もありますので気をつけましょう。
こんな「月経カップ」がおすすめ!
色やサイズ、やわらかさまで、250種類以上のバリエーションを持つ「メルーナ」。ドイツ製の月経カ ップで全世界で使用されています。商品ページには、身長や体型ごとにサイズ選びの参考になる表も添付してあるので、自分にあったものを見つけやすいですよ。
生理用品メーカーとして実績のあるソフィから発売されている月経カップ。やわらかめのカップなので、硬いカップを入れるのは抵抗感がある方におすすめです。日本製なのも安心感がありますね。経血量によりますが4〜8時間装着が可能です。
世界シェアNo.1の「ディーバカップ」は、サイズが3種類。硬さは普通〜硬めといった感じなので、膣内で開きやすく、よく動く日にもおすすめです。経血量に合わせて、最長12時間まで使用できますよ。
こんな「洗浄グッズ」もおすすめ!
月経カップの洗浄の際には、レンジで煮沸消毒ができるグッズがあると便利です。こちらはシリコン製の折りたためる洗浄カップ。使い終わった後は折りたたんで収納できるので、収納にも困りません。
「月経カップ」を使ってみよう!
今回初めて月経カップを使用してみて思ったのは、慣れればとっても快適だということ。手間はかかりますが、洗って何度も使用できるので、経済的で環境にもやさしいアイテムでした。現在はさまざまな種類のものが販売されているので、気になっている方はぜひ自分にあったものを見つけてぜひチャレンジしてみてくださいね。
まとめ
この記事では「月経カップ(生理カップ)」に関してご紹介しました。ポイントをまとめると下記の通りです。
- 「月経カップ」は、膣内に入れて経血を溜めるシリコン性のカップのことで、ナプキンやタンポンに代わる第三の生理用品とも言われる。
- 煮沸消毒することで何度でも繰り返し使用できる。
- さまざまなサイズや色、形、硬さのものが販売されている。
- 折りたたんで膣内に装着し、カップの種類や経血の量によっては長時間つけっぱなしにできる。
- 取り外す際にはカップの側面をつかみ、ゆっくりと下に引き出す。
- メリットとして、何度も使用できて経済的・環境にやさしいこと、経血が外気に触れないのでニオイがしにくいことなどが挙げられる。
- デメリットとして、出し入れの際に慣れが必要で手が汚れることや、消毒する手間がかかることなどが挙げられる。
何度も繰り返し使えて、長時間使用できる生理カップ。手間がかかりますが慣れれば快適に過ごせる新しい生理用品でした。