閉経の前兆は?どうやって生理は終わるの?
- 1.閉経とは
- 2.閉経する前兆やサイン
- 3.閉経と病気のリスク
- 4.まとめ
閉経とは
そもそも “閉経” とは、どのような状態のことを言うのでしょうか?
“閉経” とは、生理が完全に止まった状態のことをいいます。具体的には1年間生理が来なければ “閉経した” とみなされます。
閉経する前兆やサイン
そうなんですね。閉経するときに何か前兆やサインはあるのでしょうか?
100人いれば100通りという感じで個人差があるので、特異的なサインはありませんが、閉経前には周期が乱れやすくなります。徐々に経血量が減っていく方や、いままで通り生理があったのに急にピタッとなくなる方、反対に、数ヶ月なかったので閉経かと思ったら急に大量に生理が来てしまったという方もいて、本当にさまざまです。
なるほど。ちなみに何歳ぐらいで閉経するものなのでしょうか?
日本人の平均閉経年齢は約50歳です。でも初経と同じように閉経年齢にも個人差があるので、早い方だと45歳、遅い方だと55歳以降で閉経する場合もあります。
閉経と病気のリスク
そんなに個人差があるんですね!閉経が早い場合には何か悪い影響はあるのでしょうか?
閉経が早い場合、特に42歳以下での閉経は「早発閉経」と言い、注意が必要です。骨粗鬆症になり骨がスカスカになったり、肌がしわになったりなど、老化が通常より早まってしまうことがあります。そのため、早くに閉経した場合には40代後半ぐらいになるまではホルモン補充療法をした方が、老年期以降での生活の質を高めると言われています。
たしかに周りの人よりも早く老化してしまうのは精神的にも辛いですね。反対に閉経が遅い場合には何か問題があるのでしょうか?
閉経が遅いと老化が遅れるメリットがある一方で、生理がある年月が長くなる分、子宮内膜症など女性ホルモンが関わる病気のリスクは閉経後の方よりも高くなります。また、生理の出血だと思っていたら実は別の病気で出血していた、という場合もあります。たとえば閉経がなかなか来ないと思っていたら「子宮体がん」だったという事例も経験したことがあります。
それはこわいですね…。特に体調に変わりがなくても定期的な婦人科検診を受けることは大切ですね。
そうですね。閉経は一概に「早い方がよい」「遅い方がよい」と言えるものでもありません。個人差があるものなので、気になることがあれば婦人科に相談してみてください。
宮田先生、教えていただきありがとうございました!
まとめ
この記事では、宮田先生に「閉経」についてお話いただきました。 ポイントをまとめると下記の通りです。
- 「閉経」とは生理が完全に止まった状態。1年間生理が来なければ “閉経した” とみなす。
- 個人差があるが、閉経前には生理周期が乱れる方が多い。
- 日本人の平均閉経年齢は約50歳。ただし40代から50代までと閉経年齢には個人差がある。
- 閉経が早いと骨粗鬆症や肌の老化が早くに始まり、閉経が遅いと子宮内膜症など女性ホルモンが関わる病気のリスクは閉経後の方に比べると高くなる。
- 閉経は一概に「早い方がよい」「遅い方がよい」と言えるものではない。
いつかは訪れる「閉経」。閉経は早くても遅くてもそれぞれにメリット・デメリットがあるため、一概に「早い方がよい」「遅い方がよい」と言えるものではありません。ご自身の身体と向き合い 、気になることがあれば婦人科に相談するようにしましょう。